しらゆりの世界*ADHDの息子と生きるシンママ

発達障害ADHDの息子と共に生きるシングルマザーが、独自の見解で語るブログ。見にきてくれたらニヤニヤしながら喜びます。

祖母が亡くなった。残された元警察官祖父の最後の講演会に付いて行ってみた

f:id:w-lily:20190626174436j:plain

 

どうも、しらゆりです。


先日、祖母が90歳で亡くなった。そんな祖母より年上の祖父がこの世に残される形となってしまった令和元年。

「俺はあと2年で死ぬ」とか「俺は来年100だ」と10年ぐらい前から言い続けてきた祖父は、元警察官である。

勤続40年という功績を残しておきながら、ユーモアに溢れすぎて少々ブラックな元警察官の祖父を私は尊敬してやまない。(根っからの警察官で、何があっても信念を貫き通す)

警察官の定年を迎えてもなお、祖母と二人三脚で地域の安全を守り続けてきた。

学校の警備員として夜寝泊まりして巡回していた時期があり、オレオレ詐欺の防止運動や講演活動を現在まで行っていた。

私が小学生の頃は学校へ出向き、生徒たちの前で護身術を教えてくれた。

そんな祖父も体が効かなくなってきたこと、祖母が亡くなったことをきっかけに、オレオレ詐欺の防止運動や講演活動をやめることにした。

ということで、祖父の最後の講演会や幼い頃に学んだ教訓、警察官時代のエピソード、防犯について為になった話をお伝えしようと思う。

元警察官の祖父は、警察官だったとは思えないブラックジョーク満載の人間

祖父の家に遊びに行くとなお、いつも言われることは以下の通り。

・どんなに辛くなっても首吊りだけはするな

・再婚は絶対にするな(義理の父親は子どもを虐待するという持論)

・不審者に遭遇したら、とにかく股間をねらえ

警察官時代に1,000体以上の死体を見てきた祖父は、そこんじょそこらの出来事には動じなかった。

祖母が危篤状態になり、時計と症状を見ながら亡くなったと教えてくれたのも祖父だった。

「ちょっとじいちゃん!先生来るまで待って!」と言われようと、「◯時◯分だな。」と、死亡時刻を伝えてくる。(さすがに気が動転していたのだろう)

気が動転していても体が勝手に動くのは、警察官としての職務を全うしてきた証だった。

そこで死体についての解説が始まったりする。(詳細は伏せるが)

だが、私たちには非日常に感じる話が、祖父にとっては日常の話だったのだ。

元警察官が語る実際にあった話〜オレオレ詐欺を撃退する方法〜

オレオレ詐欺の防止運動に務める祖父自身も、オレオレ詐欺の電話を受けることがある。

だが、離れて暮らす子どもや孫には、普段からよく電話をかけて声を覚えている祖父には通用しなかった。

これ、講演会でよく言っていること。普段からよく家族に電話をかけて家族の電話の声を覚えておくことを、自分の両親や祖父母に伝えてほしい。 

オレオレ詐欺の電話がかかってきたときの祖父の名言は、「ばあさんの葬式中にそんな電話よこすな。」だ。

いつでもだ。

いつでも葬式中だ。

相手方は「すいません」と電話を切る。 

もちろん他にもたくさんオレオレ詐欺電話の撃退方法はあるが、まずは「オレオレ詐欺だと気付くこと」が重要である。

子どもや孫と離れて暮らしている方にとっては、本人の生の声よりも電話の声のほうが覚えていないことが多い。電話で「オレだよ」と言われれば、「こんな声だったか」と自分を納得させてしまう。

さらに現代は「オレオレ詐欺」だけではなく、役所や警察を装って電話をかけてくることもある。

とにかくなんでも疑うこと、すぐ相談できる家族とのつながりを作っておくことが大切だ。電話をする習慣がついていれば、家族の電話の声も覚えられるし、すぐ相談するという行動にもつながる。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

オレオレ詐欺の電話だけではなく、迷惑電話として結婚相談所や床暖などの営業電話がかかってきたときの対処法も伝えておこう。

これについては参考になるかどうかはわからないし、全てが迷惑電話というわけではない。

夜遅くでも構わず電話をかけてくる、迷惑電話を少しでも減らすことができるかもしれない。

相手「恐れ入ります。〇〇結婚相談所の〇〇と申します。」

祖父「おう。」

相手「お宅に独身の男性はいらっしゃいませんか?」 

祖父「3匹いるぞー。」

相手「失礼ですが、おいくつでいらっしゃいますか?」

祖父「小学校1年だ。(ひ孫のことである)」

相手「それはまだ早いかもしれませんね。」

祖父「ここにもいるぞー。」

相手「おいくつでいらっしゃるんですかー?」

祖父「来年100だ。」

相手「それはちょっと難しいですねー。」

祖父「日替わりで365人用意してくれてもいいぞー。」

相手「いやあ…それもちょっと難しいですねー。

祖父「そら残念だなー。お疲れさん。」

相手「失礼いたしますー。」

私がテレフォンアポインターだったらこの家には二度と電話をしない。

元警察官が語る実際にあった話〜2つの事件〜

そんな祖父が経験した事件の中から、最後の講演会で語った2つの事件から得られる教訓をお伝えする。

<強盗事件>

被害にあったのは、その家の奥さんだった。

勝手口(玄関とは別の出入り口。キッチンの横に設けられている場合が多い)から強盗犯が押し入ってきたそうだ。

驚いた奥さんは「たすけて!」と叫びながらキッチンのすみに座り込み、頭を手で覆った。だがその強盗犯はキッチンに置いてあった包丁を手に取り、奥さんを切りつけた。

ひどい傷を負いながらも電話で助けを求めようとしたのか、受話器は外れたままその声が届くことはなかった。

ここから得られた教訓は、以下の通りだ。

①勝手口の鍵は常に閉めておく

②キッチンに包丁を出したままにしない

③その場に留まらず、外に助けを求めにいく

<性犯罪事件>

被害にあったが助かった家の話。

その家の父親は、毎日仕事で帰りが遅かった。父親が帰るまで、いつも玄関の鍵は開けたままにしていたそうだ。

まだ小さい子どもを寝かしつけていた時間のこと。家の2階にいた母親は玄関のドアが開いた音を確認し、父親が帰ってきたと思い込んでいた。

だが、そこに現れたのは知らない男だった。 

ここで大声をあげていたら、どうなっていたかわからない。母親は冷静だった。

「子どもが起きるといけないので、1階に連れて行きます。ベッドで待っていてください。」

1階へ行くことに成功した母親は、そのまま外へ飛び出し助けを求め走った。

そのまま御用となった犯人は、下の衣服を身につけていなかった。母親が脱がせておいたというから驚きだ。

ここから得られる教訓は、以下の通りだ。

①常に玄関の鍵はかけておく 

②家の中に不審者が入ってきてしまったら、大声をあげずとにかく冷静になる

日常にこんなことが起きたら、冷静になって対処するのは難しいかもしれないが、鍵をかけたり、包丁をいつでも手に取れる場所に置いておかなければ防げた出来事だったかもしれない、ということだった。

元警察官が語る、これだけは知っておいて欲しいこと

・子どもの頭は絶対に叩くな

人間の脳みその固さは、豆腐を少し固くした程度だそう。しつけだと言って頭を叩くのは絶対にやめろと言っていた。

・ふざけて首を締めるマネをするな

子どもは意味がわからず、悪気がなく大人のマネをする。一歩間違えれば子ども同士でも簡単に窒息状態に陥れてしまうことがある。これを見かけたら大人は子どもを注意するようにとのことだった。

・不審者に襲われそうになったら股間をねらえ

護身術を習得している方は、あまり多くない。最低限の護身術を習得しておくことは大切だが、とにかくパニックに陥ってもこれだけは覚えておけということだった。

股間をねらえ」

警察官として信念を貫き通した祖父に垣間見えた、祖母との絆

素直になれないタイプの祖父は、祖母が亡くなったことに対してもジョークを交えて話していた。だが、やはり葬儀が終わったばかりで動揺していたのだろう。

講演会の折々に祖母の話題が出てきた。講演会の趣旨を忘れてしまうようだった。

初めて祖父の口から出た、祖母への感謝。

「縫い物習っておけばよかったな」

「料理習っておけばよかったな」

「俺がばあさんより先に逝くって言ったのにな」

これは、感謝なんだ。

講演会専用の衣装に着替えるのを手伝っていたとき、「いつもばあさんに手伝ってもらってたんだ。いつも出かける間際にバタバタするんだ。でもこんなに大変だったかな。」

何をするにも寛容に受け止めてくれた祖母の偉大さを、改めて感じた日になったようだ。

祖母の話をジョークで織り交ぜながら、警察官として生きてきた人生の教訓をギュッとまとめて懸命に伝えた最後の講演会となった。

波乱万丈の人生を歩んできた祖父母だが、最後の最後まで何があるのかわからないのが人生なんだと学んだ。

私たちが遊びに行ったら、きっとまたこう言うんだ。

水筒のお茶を飲む私たちに、

「何飲んでんだ?青酸◯リか?」って。

元警察官、最高かよ。

じゃあ、またね。